歯周病と全身の病気の関係

歯周病が引き起こす問題は
口の中だけではありません

歯周病は、全身の病気を引き起こすことがさまざまな研究結果から明らかになっています。

全身の健康状態を維持するために、お口の中の健康からも考えなければならないことが認識されてきました。

細菌によって歯や歯茎に炎症が引き起こされ、歯周ポケットが深くなってしまうと、この隙間すなわち歯と歯肉の隙間から、身体の中に入り込んだ細菌などが歯ぐきなどの血管を通して血液に入り込みます。その入り込んだ細菌が血管を通して全身にいきわたります。このようにして全身の臓器に影響を与えるとされています。 これが、歯周病が全身に影響を与えることになるのです。

口以外の歯周病による病気とは

歯周病が引き起こす全身疾患として以下のようなものがあげられます。

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

誤嚥性肺炎とは飲み込んだ細菌が肺に入って起こす病気のことです。
一般的にあまり知られていない病名ですが、誰にでも起こる可能性があります。これを引き起こすのはお口の中の細菌なのです。歯周病を起こさないような口腔内であれば問題はありません。日本人の死因の第4位が肺炎なので注意が必要です。きちんとブラッシングを行い、何か問題があれば治療を行うことがお口の中だけではなく、身体全体の健康を維持するための重要なことになるのです。

糖尿病

糖尿病の推定患者数は約700万人(日本糖尿病学会調べ2005)と言われています。糖尿病は合併症が多く、そのため糖尿病患者様の多くに歯周炎を確認することができます。また、歯周病の炎症の場で産生されるものがインスリンの効き、すなわち血糖値の低下を促進することを妨害するため、歯周病患者は血糖コントロールが改善しにくくなる。
したがって、歯周病治療を行うことで炎症が収まり、血糖コントロールの改善に多くの影響を与えるのです。

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、骨量が減少して海綿状になり、もろく折れやすくなった状態のことを言います。
骨粗しょう症は高齢者に多く見られる病気として有名です。仮に、骨粗しょう症の人が歯周病に罹患すると、歯周組織の歯槽骨が急速に吸収されることで症状が進行しやすくなる可能性が知られています。

早産・低体重児出産

実は、妊娠中はホルモンの変化などによって歯茎の炎症が起こりやすくなり、歯周病荷になる人が多いのです。このように歯周病は「早産・低体重児出産」を促すような働きを持っているのです。最近の報告によると、歯周病にかかった妊婦さんに低体重児出産が起きるリスクは健常者の4.3倍程度と言われています。

このように歯周病は実はそれ自体だけが病気として恐れられるわけではなくて、
体中に色々な病気を引き起こすものという認識を持って治療や予防をしていかなければなりません。

病気を引き起こさないためにも

当院の歯周病治療は、レントゲン検査を事前に行い、患者様の歯周病の状態を把握しながらスケーリング・ルートプレーニング・フラップ手術・レーザー治療でお一人おひとりに合った治療を行っていきます。また、歯周病治療・予防という分野で、パーフェクトペリオシステムという歯科治療方法も導入しています。

ページトップへ戻る